[Intro] [Four separated piano notes sound in the empty meter before low guitar enters.] 足音ひとつ 玉座は二つ 座る者ひとり 待つ者はなく [Verse 1] 白い絹の上へ 冠が運ばれた 金の桜細工に 赤い石が嵌められた 祝う楽師は少なく 香だけが濃く焚かれ 戦で空いた席を 屏風が静かに隠した 老臣は膝をつき 勝者の名を読み上げ 死者の巻物だけ 別の部屋へ運ばれる 私は傷の鎧を 脱ぐよう命じられ 君が直した黒い緒を 袖の中へ隠した [Pre-Chorus] 頭を下げれば 金が触れる 顔を上げれば 空席が見える 生き残った者へ 与えられた輪 それは褒美か それとも枷か [Chorus] 墓より重い冠 勝者の席はあまりに遠い 金の輪ほど心は脆い 誰のための国かと問いたい 墓より重い冠 頭を上げるほど人が遠い [Verse 2] 摂政は笑みを浮かべ 新たな地図を開いた 敵領の村々を 褒美の色で分けていた 「反徒の血を絶てば 永い平和が来る」 その指が指す谷に 君の生まれた家がある 私は杯を置き 祝酒を一滴も飲まず 玉座の肘掛けへ 爪の跡だけ残す 戦が終わったのに 次の刃が研がれ 冠の内側から 命令の鎖が垂れる [Pre-Chorus] 座れば誰かが 口を閉ざす 立てば誰かが 袖へすがる 民を守るための 高い座なら なぜ民の声ほど 遠くなるのか [Chorus] 墓より重い冠 勝者の席はあまりに遠い 金の輪ほど心は脆い 誰のための国かと問いたい 墓より重い冠 頭を上げるほど人が遠い [Piano Interlude] [Piano repeats the motif while cello descends beneath each note; drums remain silent.] [Bridge] 君の墓には 名さえ置けない 敵とされた者へ 花も許されない けれど私の額に 金の花が咲く この国の正しさは あまりに醜く咲く 冠を捨てれば 谷を救えぬかもしれない 冠を受ければ 谷を焼く手になるかもしれない [Final Chorus] 墓より重い冠 勝者の席はあまりに遠い 金の輪ほど心は脆い 誰のための国かと今こそ問いたい 墓より重い冠 頭を上げるほど人が遠い ならばこの重さを 命令への盾にして 玉座から最初の否を 都へ響かせる [Outro] [The crown motif is struck once by piano; the vocal ends without orchestral resolution.] 祝えという声 黙れという席 金より冷たい 空の玉座